サンパウロ市内では、地下鉄網の整備がこの10年間で格段に進み、市内を移動する時の利用価値も高まってきました。

タクシーやUberによるドア・ツー・ドアのサービスも、朝夕の激しい道路ラッシュを前にうまく機能しないときがあります。そんな時は、地下鉄や専用レーンを走るバスに乗って移動するのも選択肢の1つです。

その際に欠かせないのが、州や民間企業が運営する地下鉄や近郊電車、サンパウロ市内や都市圏のバスでシームレスに使えるBilhete Único(ビリェッチ・ウニコ)です。

このページでは、その入手方法と利用方法を解説していきます。

 

 

どこで使えるの?

Bilhete Únicoは、「単一の切符」という意味です。その名の通り、サンパウロ都市圏の次の交通機関をこのICカード1枚で利用可能です。

  • バス
  • マイクロバス(地区路線用の小型バス)
  • メトロ(地下鉄)
  • CPTM(近郊鉄道)
  • ターミナル(バスの発着ターミナルへの入出場)
  • Expresso Tiradentes(サンパウロ市南東部に設置された高架式のバス交通システム)

Bilhete Únicoは、サンパウロ「」交通局が運営する交通系カードです。実際には、州営のメトロやCPTMでも市と州の協定によって使用できるようになっています。

一方で、これに似たBOMと呼ばれる交通系カードがあります。こちらはサンパウロ「」交通局が運営するもので、サンパウロ大都市圏の市をまたがる州営のEMTUが運行するバス路線を中心に使用できる一方、サンパウロ市内のバスや一部の地下鉄路線では使用不可となっています。専らサンパウロ市内を移動するという人にはBilhete Únicoがあれば十分ですが、入手に際しては混同しないようにしましょう。

なお、日本の交通系カードは電子マネーとして店舗での決済にも利用可能ですが、Bilhete Únicoに関しては、未だに上に挙げた交通機関での利用に用途が限定されているのが現状です。

 

どうすれば手に入る?

Bilhete Únicoには、学生用・月額式などいくつかの種類がありますが、ここでは誰もが持てる一般的なカード、Bilhete Único Comumについて触れることにします。

市民の利用を前提としたカードのため、その入手にはまずBilhete Únicoのサイト(http://bilheteunico.sptrans.com.br/)で必要事項を入力し、顔写真データをアップロードした上で、その個人の名前が入ったカードを後日窓口で受け取る流れになっています。

実は以前にはこのような手続きも必要なくもっと簡単にカードを入手することができたのですが、不正チャージ行為が後をたたないことから、こうした登録手続きを行わない無記名式のカードの流通を減らす方向になっています。そのため、新規発行は個人名が記録された記名式のカードのみとなっているわけです。

私も記名式のものを入手しました。左下にはサイトで登録された顔写真が、その横には名前や身分証明書番号が記載されています。

それでは、旅行者がこれを手に入れるはどうすればいいでしょうか?

特例として、ブラジル国内旅行者であれば身分証明書(RG又はRNE)と納税者番号(CPF)さえ提示すれば一部の窓口で入手可能となっています。外国人旅行者の場合は、これらの書類の代わりにパスポートを提示すればOKです。サイトでの事前登録は不要のため、直接窓口に出向いて入手します。

カードの販売箇所は、次のページで検索可能です。

Postos de Venda e Atendimento
http://bilheteunico.sptrans.com.br/comumRecargaPostos.aspx

このページで「Encontrar por Serviço」(サービス別に探す)のプルダウンメニューで「Posto de Atendimento」を選択して表示される各地の窓口で入手可能となっています。殆どがバスターミナルに併設された窓口ですが、地下鉄の駅や市街地にも窓口が置かれています。

購入費用として、カード代金R$4.30に最低チャージ価格R$21.50を加算したR$25.80がかかります(2019年2月現在)。

なお、実際に2019年2月のある平日・木曜日の午後3時頃に、窓口リストの先頭に出てくるAugusta通りの窓口で記名式カードを受け取ってきました。着いた時に80人待ち、受け取りまでに1時間半かかりました。その場で現金によるチャージも可能です。

 

使用方法

地下鉄や近郊鉄道の場合、十分なチャージ額があるカードを自動改札機のリーダーにかざすだけです。

ただしその際に、日本の自動改札機とは違って少し「ため」の時間がありますので焦らず行きましょう。タッチする箇所にある小さなモニターに、引去額(R$4.30:2019年2月現在)と「Passe(通ってよし)」の文字のグリーン表示がされたら、自動改札機のバーがアンロックされます(もしくはガラス扉が自動で開く)。

地下鉄と近郊鉄道は単一運賃制ですので、下車駅の改札口ではカードは使いません。改札機のバーを押して出場するだけです。

バスの場合は、通常のバスであれば前方のドアから乗って車内を後部に進むと、料金収受係の近くの柱にリーダーが設置されています。そこにカードをタッチすると引去額が表示され、回転式のバーがアンロックされるので、バーを押し回してバスの後部へと進みます。

マイクロバスであれば、やはり前乗り式ですが運転手の近くにリーダがあるのでタッチして奥に進みます。

 

チャージ方法

以下の箇所でチャージ可能です。

  • 地下鉄駅構内のチャージ専用の有人窓口(現金、デビットカード)
  • 地下鉄駅構内のチャージ専用機(紙幣、デビットカード)
  • Loterias(市内の宝くじ・簡易銀行窓口)
  • Banca(主に路上にある新聞・雑誌キオスク)
  • 市内の店舗(薬局、雑貨屋、飲食店など)
  • アプリ(複数の決済系アプリが対応。クレジットカードでの支払いも可能。対応アプリはこちら:http://www.sptrans.com.br/app/)

例えば街中のBancaであれば、上の写真のように「Recarregue Agui」というBilhete Únicoのロゴマークの入った看板がかかっています。店員に「Recarrega de Bilhete Único」(Bilhete Únicoのチャージ)と伝え、現金やカードでクレジットを購入します。

不正チャージが頻発している影響で、従来発売されていた無記名式のカードでは、チャージの上限額がR$43.00に制限されるようになりました(2019年2月現在)。つまり10回利用する毎にチャージしなくてはならなくなっています。

一方、上で取得方法を紹介した記名式カードは、チャージ金額の上限がR$350.00となっています。

 

たくさんのメリット

バス同士の乗り換えであれば、一般向けのカードの場合は3時間以内に異なる4路線まで、1回分の運賃で乗車可能です。

バスとメトロの乗り継ぎの場合は割引運賃が適用され、合計R$7.48レアルです。別々に運賃を支払うとR$4.30✕2=R$8.60ですから、わずかに安くなります。なおこの場合は、3時間のうち始めの2時間の間に1回のメトロ又は近郊鉄道への乗車と、残りの時間内にバス3路線までの乗車が認められます。

何と言っても、切符売り場に並ばなくてもいい点が最大のメリットです。慢性的に切符売り場では小銭が足りておらず、そうした細かい煩わしさから開放されるため、少しでも長くサンパウロに滞在し、公共交通機関を駆使して市内を歩き回りたい方にはこのカードを使われることをおすすめします。

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